本ページはアフィリエイト広告を利用しています。制度の記載は一般的な説明であり、個別の適用はケアマネジャー・保険者にご確認ください。

20万円の枠を使い切っても、まだ別の給付がある

介護保険の住宅改修は20万円が上限です。ところが多くの市区町村は、それとは別に介護保険の外で住宅改修の給付を行っています。江東区はこれを「高齢者住宅設備改修給付(介護保険外)」と呼び、品川区は「自立支援住宅改修給付」、大田区は「高齢者自立支援住宅改修助成事業」と呼びます。名前が違うので、同じ制度だと気づきにくいところです。

本ページは、市区町村が介護保険とは別に行っている高齢者福祉サービスについての一般的な整理です。制度の有無・対象者の条件・回数や時間の上限・自己負担額は、市区町村ごとに異なります。本サイトが対象かどうかを判定するものではありません。かならず、お住まいの市区町村と地域包括支援センターにご確認ください。
このページの内容
  1. 介護保険の20万円とは別枠
  2. 6自治体の限度額を並べる
  3. 昇降機だけ倍の差がつく
  4. 大阪市は所得段階で切る
  5. 工事の前に申請しないと出ない
  6. よくある取りこぼし
  7. 確認に使った一次情報
  8. よくある疑問

介護保険の20万円とは別枠

介護保険の住宅改修(支給限度基準額20万円)と、市区町村独自の給付は別の制度です。荒川区は「住宅設備改修給付」「住宅改修予防給付」「転倒防止給付」の3本立てで公表しています。品川区も「介護保険住宅改修給付申請」と「自立支援住宅改修給付申請」を並べて案内しています。

片方を使ったから、もう片方が使えなくなるわけではありません。対象になる工事の種類が違うためです。介護保険は手すり・段差解消・床材変更・扉の取替え・便器の取替えなどが対象ですが、市区町村独自の給付は「浴槽の取替え」「流し・洗面台の取替え」といった設備そのものの入れ替えを対象にしています。

介護保険の側については別にまとめています。→ 20万円は何回に分けられるか事前申請を忘れたとき

6自治体の限度額を並べる

実測した6自治体の限度額(2026年9月12日確認)

江東区荒川区品川区文京区大田区大阪市
浴槽の取替え379,000円37万9千円37万9千円379,000円379,000円—(種目別ではない)
流し・洗面台156,000円15万6千円15万6千円156,000円156,000円
便器の洋式化106,000円10万6千円10万6千円106,000円106,000円
階段昇降機800,000円40万円
予防給付200,000円20万円20万円
自己負担負担割合に応じる(生活保護は基準額内免除)1割から3割(生活保護は全額給付)9割から7割の給付負担割合証の割合(1割・2割・3割)1割・2割・3割(生活保護は負担なし)保険料段階で10/10・9/10などに分かれる

出典:江東区・荒川区・品川区・文京区・大田区・大阪市の公表内容(2026年9月12日確認)。制度の有無・名称・限度額・自己負担は市区町村ごとに異なり、年度ごとに変わります。

浴槽37万9千円・流し/洗面台15万6千円・便器の洋式化10万6千円は、東京の5区で一致しました。これは東京都の事業を各区が実施しているためです。

つまり「東京23区なら金額はだいたい同じ」と考えられますが、それは種目が3つそろっている場合の話です。

昇降機だけ倍の差がつく

階段昇降機の限度額は、江東区が800,000円、品川区が40万円でした。同じ東京23区で倍の差です。荒川区・文京区・大田区の公表内容には、昇降機の項目が見当たりませんでした。

種目の数そのものが区で違います。荒川区は「住宅設備等新設 1階床新設 35万円」「転倒防止給付 手すり 6万円」という、他区に無い種目を持っています。

窓口で確かめる順番

大阪市は所得段階で切る

東京5区が「種目ごとの限度額」で組み立てているのに対し、大阪市は「介護保険料段階」で組み立てています。

大阪市の高齢者住宅改修費給付事業(2026年9月12日確認)

保険料段階対象工事費支給率
第1段階(生活保護・支援給付対象世帯)30万円まで10/10
第1〜4段階(市民税非課税世帯)30万円まで9/10
第5〜6段階(本人非課税・世帯課税)5万円まで
第7段階以上(本人市民税課税)対象外

出典:大阪市の公表内容(2026年9月12日確認)。

本人が市民税課税なら、そもそも対象外です。東京5区は所得での線引きを公表していませんでしたが、大阪市は保険料段階が第7段階以上だと使えません。

「隣の市の案内を読んで自分も使えると思った」がいちばん起きやすいところです。

工事の前に申請しないと出ない

ここは6自治体でほぼ共通していました。工事を始めてしまうと、条件を満たしていても給付が出ません。介護保険の住宅改修と同じ落とし穴ですが、窓口が別の課になることがあるぶん、こちらのほうが見落とされます。

「見積もりを取る」までは事前で、「工事に着手する」と手遅れになります。境目は着工の時点です。江東区はさらに一段きびしく、申請してから職員が訪問し、給付決定が出るまで着工できないとしています。申請した日ではなく、決定が出た日が起点です。

公表されている書き方

江東区

「工事着手は訪問後、給付決定がされてからとなります。すでに工事に着手された方は申請できません。」

荒川区

すべての給付で「必ず事前の申請が必要です」

品川区

「工事着工前に事前の申請が必要です」

文京区

「既に工事を着工したものは、給付の対象とはなりません。」

大田区

「必ず事前に」地域包括支援センターへ相談し、見積もりや工事計画書等を提出

申請の順番

  1. 市区町村に介護保険外の給付があるか確かめる名前が「住宅設備改修給付」「自立支援住宅改修給付」「住宅改修助成事業」などと違います。
  2. 地域包括支援センターかケアマネジャーに相談する大田区は「必ず事前に」地域包括支援センターへ相談することとしています。
  3. 見積もりと工事計画書をそろえる大田区は「事業者による見積もりや工事計画書等」の提出を求めています。
  4. 申請して、給付決定を待つ江東区は「訪問後、給付決定がされてから」着工としています。
  5. 決定が出てから工事を始める先に着工すると対象外になります。ここで落ちる人がいちばん多いところです。

工事の前に、家の中の片づけが必要になることがある

ここから先は自治体の制度ではなく、民間サービスの申し込みです。料金・対応地域は各社の公表値をご確認ください。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。面談・相談は無料。広告(PR)を含みます。

よくある取りこぼし

介護保険の20万円を使い切ったので、もう何も無いと思った

市区町村が介護保険とは別に給付を行っていることがあります。窓口も担当課が違うことがあります。

見積もりを取る前に工事を始めてしまった

6自治体とも事前申請が前提です。着工後は対象外になります。

隣の市の限度額をそのまま当てはめた

階段昇降機は江東区800,000円・品川区40万円でした。種目の有無も区で違います。

所得の条件が無いと思っていた

大阪市は保険料段階が第7段階以上だと対象外です。

同じ種目で2回目を申請した

文京区は「過去に区により同種の給付を受けていない方」を要件にしています。

要介護認定を受けていないから対象外だと思った

荒川区の「転倒防止給付」は「70歳以上の被保険者(要介護・要支援認定者を除く)」が対象です。品川区の予防給付も「非該当だった方、または要支援認定もしくは要介護認定を受けていない方」が対象です。

確認に使った一次情報

いずれも2026年9月12日に確認した公表内容です。制度の有無・対象・限度額・自己負担は市区町村ごとに異なり、また年度ごとに変わります。

よくある疑問

介護保険の住宅改修20万円と、どちらを先に使いますか。

本サイトでは判定しません。対象になる工事の種類が違うため、やりたい工事がどちらの対象かをケアマネジャーと市区町村に確認してください。

いくら戻りますか。

限度額の範囲で、自己負担割合を引いた分です。東京5区は浴槽379,000円・流し/洗面台156,000円・便器の洋式化106,000円が限度額でした。自己負担は負担割合証の割合です。

要介護認定がないと使えませんか。

区によります。荒川区の転倒防止給付は「要介護・要支援認定者を除く」70歳以上が対象、品川区の予防給付は「非該当だった方、または要支援認定もしくは要介護認定を受けていない方」が対象です。

工事を始めてしまいました。

江東区は「すでに工事に着手された方は申請できません」、文京区は「既に工事を着工したものは、給付の対象とはなりません。」としています。

賃貸でも使えますか。

公表内容には所有者の承諾についての記載が見当たりませんでした。介護保険の住宅改修では承諾書が必要です。→ 借りている家で住宅改修をするとき

業者は指定されますか。

公表内容には指定業者の記載が見当たりませんでした。住宅改修の業者は自由に選べる

介護保険で頼めないことの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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