本ページはアフィリエイト広告を利用しています。制度の記載は一般的な説明であり、個別の適用はケアマネジャー・保険者にご確認ください。

家の名義が自分でないなら、先に承諾書を取る

介護保険の住宅改修は、持ち家でなくてもできます。ただし住んでいる人と家の所有者が違う場合、所有者の承諾書が要ります。賃貸住宅はもちろん、子ども名義の家に親が住んでいる場合も同じ扱いです。ここを知らずに工事の話を進めると、申請の直前で止まります。

本ページは介護保険の住宅改修についての一般的な整理です。申請の様式・期限・受領委任払いの有無は市区町村ごとに異なります。実際の手続きは、担当のケアマネジャーと、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口にご確認ください。
このページの内容
  1. 国の通知に書いてあること
  2. 誰の承諾が要るのか
  3. 共用部分はどうなるか
  4. 原状回復をどう扱うか
  5. 大家さん・管理会社への頼み方
  6. 断られたときの代わりの手
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

国の通知に書いてあること

厚生労働省の老企第42号は、次のように書いています。

当該住宅改修を行った被保険者と、住宅の所有者が異なる場合は、当該住宅改修についての所有者の承諾書が必要

短い一文ですが、条件は「賃貸かどうか」ではなく「住んでいる人と所有者が同じかどうか」だと分かります。この違いが効く場面が実際にあります。

誰の承諾が要るのか

住まいの形と、承諾書の要否

住まいの形所有者承諾書
自分名義の持ち家本人不要
賃貸アパート・マンション大家さん(貸主)必要
公営住宅自治体(住宅担当部署)必要。介護保険担当とは別の窓口
子ども名義の家に親が住んでいる子ども必要
配偶者名義の家配偶者必要
共有名義(本人と家族の共有)共有者全員共有者の承諾が必要になることがある

承諾書の様式は市区町村が用意していることが多く、窓口でもらえます。要否と様式は市区町村に確認してください。

見落とされやすいのが家族名義のケースです。長年住んでいる家でも、名義が子どもや配偶者になっていれば、制度の上では「所有者が異なる場合」に当たります。同居していても書類は要ります。

登記の名義を確認してから動いてください。「うちの家だから大丈夫」と思っていたら親の名義のままだった、というのは珍しくありません。

共用部分はどうなるか

集合住宅では、玄関の外に出た廊下や階段、エントランスまでのスロープが問題になります。ここは個人の専有部分ではありません。

共用部分で起きること

共用部分は承諾を取る相手が増えるぶん、時間がかかります。早めに動いてください。

分譲マンションの共用廊下に手すりを付けたい

管理組合の承認が要ります。総会の議決が必要な場合、決まるまでに月単位の時間がかかります。

賃貸マンションの階段に手すりを付けたい

大家さん・管理会社の承諾が要ります。他の入居者にも関係するため、断られることがあります。

公営住宅の玄関前の段差

住宅を管理している自治体の部署の承諾が要ります。介護保険担当に聞いても分かりません。

戸建ての敷地内で、道路から玄関までのスロープ

敷地が借地の場合、土地の所有者の承諾も論点になります。

原状回復をどう扱うか

大家さんが承諾をためらう最大の理由は「出ていくときに元に戻してもらえるのか」です。ここを先に決めておくと話が進みます。

承諾書には、退去時の扱いを書く欄が設けられていることがあります。ありうる決め方は3つです。

退去するときの決め方

決め方中身向いている場面
原状回復する退去時に本人の費用で元に戻す大家さんが工事を嫌がっている場合
そのまま残す設備として残し、原状回復は求めない手すりなど、次の入居者にも役立つもの
退去時に協議するそのとき話し合って決める先に決めきれない場合

どれにするかは当事者間の取り決めです。口約束にせず、承諾書か覚書に残してください。

実務としては、手すりは残すほうが受け入れられやすい傾向があります。手すりは次の入居者にも使えるうえ、撤去すると壁に穴が残るためです。逆に、和式便器を洋式に替えるような設備の入れ替えは、慎重に扱われます。

大家さん・管理会社への頼み方

いきなり「工事をさせてください」と言うと構えられます。順番があります。

承諾を取るまでの順序

  1. 先に市区町村の窓口で承諾書の様式をもらう白紙で頼むより、決まった紙があるほうが相手も判断しやすくなります。
  2. 工事の図と見積もりを用意するどこに何を付けるかを、工事業者に図で出してもらいます。写真か図があると話が早い。
  3. 管理会社がある場合は、まず管理会社へ大家さんに直接行かないでください。順番を飛ばすと話がこじれます。
  4. 介護保険の住宅改修であることと、費用の負担を伝える費用は本人が出すということを先に言ってください。大家さんの負担だと誤解されることがあります。
  5. 退去時の扱いについて、こちらの案を先に示す原状回復するか、残すか。案を持っていくほうが決まりやすくなります。
  6. 承諾書に署名・押印をもらう工事の前にもらってください。着工してからでは申請に間に合いません。

4つ目は大事です。大家さんの負担で工事をしてほしい、という話だと誤解されることがあります。費用は本人が出す、ということを先に伝えてください。

断られたときの代わりの手

承諾が得られないこともあります。その場合、工事をしない方法で同じ問題を解けないかを考えます。

工事をしない代わりの手

困っていること工事でやること工事をしない代わりの手
玄関の段差段差解消の工事置き型の踏み台、据置きスロープ
廊下・トイレで支えがない手すりの取付け床と天井で突っ張る手すり、置き型手すり
浴槽が高くて跨げない浴室の床のかさ上げ浴槽内いす、バスボード、浴槽用手すり
和式便器が使えない洋式への取替え据置き型の洋式便座(自治体により扱いが異なる)

工事をしない用具は、介護保険の住宅改修ではなく福祉用具の枠で扱われます。貸与になるか購入になるかは種目によります。ケアマネジャーに相談してください。

用具のほうは借りるか買うかを選べるものがあります。借りるか買うかを選ぶにまとめました。

確認の順序

借りている家で工事するときの順序

先に出すお金を10分の1にする払い方理由書は誰が書くのか工事のあとに気づいたとき20万円は何回に分けられるか借りている家で工事するとき借りるか買うかを選ぶ保険で頼めないこと一覧

工事ができない住まいでも、生活は支えられる

承諾が取れない、共用部分に手が入れられない。そういう住まいでも、入浴や移動の介助を人の手で補う方法があります。相談・見積もりは無料です。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。面談・相談は無料。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

同居している子どもの名義です。それでも承諾書が要りますか。

住んでいる方と所有者が異なる場合に承諾書が必要とされています。同居していても名義が違えば書類は要ります。取り扱いは窓口で確認してください。

大家さんが遠方に住んでいます。郵送でもよいですか。

様式に署名・押印がもらえれば郵送でも構わないのが一般的です。取り扱いは市区町村に確認してください。

承諾書に大家さんが費用を出すとは書きませんよね。

承諾書は工事を認めるという書類です。費用の負担についての取り決めは別に確認してください。

サービス付き高齢者向け住宅に住んでいます。使えますか。

住まいの契約形態と、その建物が住宅改修の対象になるかによります。運営事業者と市区町村の両方に確認してください。

公営住宅です。どこに聞けばよいですか。

住宅を管理している自治体の住宅担当部署です。介護保険担当とは窓口が別なので、両方に確認が要ります。

承諾を得る前に工事の見積もりを取ってよいですか。

見積もりは取って構いません。むしろ図面や見積もりがあるほうが、承諾の話が具体的になります。契約と着工は承諾と申請のあとにしてください。

介護保険で頼めないことの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

関連する情報サイト