本ページはアフィリエイト広告を利用しています。制度の記載は一般的な説明であり、個別の適用はケアマネジャー・保険者にご確認ください。

年10万円。ただし「1年間サービスを使わない」ことが条件

家族介護慰労金は、要介護4・5の方を在宅で介護し、1年間まったく介護保険サービスを使わなかった世帯に、年10万円を支給する制度です。自治体が独自に行っています。結論から言うと、ほとんどの方は該当しません。そして、該当させにいくべき制度でもありません。それでも書くのは、要件を知らずに「もらえるらしい」と期待して、介護を抱え込んでしまう方がいるからです。

本ページは制度の一般的な整理です。対象・金額・品目は市区町村ごとに異なり、年度ごとに改定されます。実際の申請にあたっては、お住まいの市区町村の窓口(障害福祉担当・高齢福祉担当)、または担当のケアマネジャー・相談支援専門員にご確認ください。税の取り扱いは税務署にご確認ください。
このページの内容
  1. どんな制度か
  2. 要件は4つとも厳しい
  3. なぜ要件がここまで厳しいのか
  4. 狙いにいくべきでない理由
  5. 例外として認められる利用
  6. 自分の市にあるかどうか
  7. 該当しない場合に見るべき制度
  8. よくある疑問

どんな制度か

介護保険の「地域支援事業」の一つとして、市区町村が独自に実施しているものです。国が全国一律で行っている制度ではありません。実施していない自治体もあります。

制度の骨格(東京都日野市・国分寺市の公表内容より)

項目内容
支給額重度の要介護高齢者1人につき年間10万円
対象となる高齢者要介護4または要介護5に継続して認定されている方
介護する側同居して生計を共にする家族
最大の条件申請日からさかのぼって過去1年以上、介護保険サービスを利用していないこと
世帯の条件本人を含めた同居の世帯員全員が、当該年度の住民税非課税であること
実施主体市区町村(実施していない自治体もあります)

金額・要件・実施の有無は自治体ごとに異なります。ここに挙げたのは2市の公表内容です。

要件は4つとも厳しい

1つでも外れると出ません。そして4つとも、実際にはかなり厳しい条件です。

4つの要件と、実際のところ

① 要介護4または5が、1年以上続いていること

要介護4・5は、日常生活のほぼ全般に介助が必要な状態です。その状態が1年以上続いていることが必要で、途中で区分が下がった期間があると外れます。

② 過去1年以上、介護保険サービスを使っていないこと

これがいちばん厳しい条件です。訪問介護もデイサービスも福祉用具のレンタルも使っていない、という意味です。要介護4・5の方を、1年間まったくサービスなしで在宅介護している世帯は、実際にはごくわずかです。

③ 世帯全員が住民税非課税であること

同居している家族の1人でも課税されていれば外れます。介護のために仕事を減らしていても、一定の収入があれば該当しません。

④ 長期入院をしていないこと

日野市は「当該1年の間に介護保険施設以外の病院等へおおむね3カ月以上入院していない」としています。国分寺市は逆に、3か月以上の長期入院があった場合はその期間を除いて1年を数えるとしています。扱いが自治体で違います。

日野市はさらに、介護する側について「65歳以上で現在日野市内に居住している方」という条件を挙げています。自治体ごとに条件が追加されます。

なぜ要件がここまで厳しいのか

この制度は「介護保険サービスを使わなかったこと」に対する慰労という位置づけです。だから「使っていないこと」が要件になります。

ここに、この制度の性格が表れています。使えば出ない。使わなければ出る。年10万円は、1年間サービスを使わずに在宅で介護し続けたことへの、事後的なねぎらいです。

なぜ、ほとんど案内されないのか

介護事業者から見ると

この制度に該当するということは、その世帯が1年間サービスを使っていないということです。事業者にとっては顧客ではありません。案内する動機がありません。

ケアマネジャーから見ると

ケアプランを作る対象は、サービスを使う方です。サービスを使っていない世帯は、そもそもケアマネジャーと接点がありません。

市区町村から見ると

該当者が非常に少ないため、広く案内する制度になっていません。ホームページには載っていても、要綱のページだけということがあります。

介護している家族から見ると

「年10万円もらえる制度がある」という情報だけが先に届き、要件を見ないまま期待してしまうことがあります。

狙いにいくべきでない理由

この制度のために、サービスの利用を止めることはおすすめしません。 年10万円は、1か月あたり約8,300円です。一方、要介護4・5の方を1年間サービスなしで介護することの負担は、その金額に見合いません。

10万円と、使わなかった場合に起きること

内容
受け取れる額年10万円(月あたり約8,300円)
使わないこと訪問介護・デイサービス・福祉用具のレンタル・訪問看護など、すべて
起きやすいこと介護する側の体調悪化、腰痛、睡眠不足、社会からの孤立
見えにくい損失福祉用具を使わないことによる転倒・事故、状態の悪化、共倒れ

支給額と負担が釣り合いません。すでに結果としてサービスを使っていない世帯が、あとから申請するための制度と考えてください。

もし「サービスを使っていないから該当しそうだ」という状況なら、それは慰労金より先に、なぜ使えていないのかを相談すべき状態です。費用が理由なら軽減の制度があり、本人が拒んでいるなら別の入り方があります。

例外として認められる利用

「まったく使っていない」が原則ですが、例外を設けている自治体があります。

介護保険サービスを申請日からさかのぼって過去1年以上利用していない(1週間以内のショートステイの利用は除く)

日野市は1週間以内のショートステイなら、利用していないものとして扱うとしています。日数の上限は自治体ごとに違います。「少しなら大丈夫だろう」と自己判断せず、窓口で確認してください。

自分の市にあるかどうか

実施していない自治体もあります。呼び方も違います。

窓口で聞くこと(この順で)

探すときは、市区町村のサイト内で「慰労金」で検索するのが早いです。介護保険のページではなく、例規集(要綱)にだけ載っていることがあります。

該当しない場合に見るべき制度

ほとんどの方は該当しません。該当しないことは、悪いことではありません。サービスを使えているということです。そのうえで、負担を下げる制度は別にあります。

目的別に見る、ほかの制度

困っていること見るべき制度
介護保険の自己負担が月々重い高額介護サービス費(上限を超えた分が戻る)
施設の居住費・食費が重い負担限度額認定(はじめから請求額が下がる)
税金を下げたい障害者控除対象者認定書(手帳がなくても対象になり得る)
在宅で常時の介護が必要特別障害者手当(月額の現金給付)
おむつ・用具の費用日常生活用具給付など3系統
住宅改修や用具購入の立て替えが苦しい受領委任払い(先に払う額が1〜3割で済む)

慰労金の年10万円より、これらのほうが金額として大きくなることがあります。

抱え込む前に、必要な分だけ外に出す

サービスを使っていない理由が「合う形が見つからない」なら、介護保険の外で必要な時間だけ頼む方法もあります。まず相談だけでもできます。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。面談・相談は無料。広告(PR)を含みます。

よくある疑問

いくらもらえますか。

自治体によりますが、日野市・国分寺市はいずれも年間10万円としています。金額は市区町村ごとに定められています。

要介護3ですが対象になりますか。

多くの自治体が要介護4または要介護5を要件としています。要介護3は対象外としていることが一般的です。窓口で確認してください。

福祉用具のレンタルだけ使っています。対象になりますか。

福祉用具貸与も介護保険サービスです。原則として「利用している」に当たります。例外の範囲は自治体ごとに異なるため、窓口で確認してください。

ショートステイを使いました。

日野市は「1週間以内のショートステイの利用は除く」としています。日数の上限は自治体ごとに違うため、自己判断しないでください。

同居の家族に収入があります。

本人を含めた同居の世帯員全員が住民税非課税であることを要件としている自治体があります。1人でも課税されていれば対象外です。

入院していた期間があります。

扱いが分かれます。日野市は「おおむね3カ月以上入院していない」ことを要件とし、国分寺市は3か月以上の長期入院があった場合はその期間を除いて1年を数えるとしています。窓口で確認してください。

この制度をもらうために、サービスを止めたほうがよいですか。

おすすめしません。年10万円は月あたり約8,300円です。要介護4・5の方を1年間サービスなしで介護する負担と釣り合いません。共倒れのほうが損失が大きくなります。

市のホームページに載っていません。

実施していない可能性のほか、例規集(要綱)にだけ載っていることがあります。介護保険の窓口に電話で確認するのが確実です。

さかのぼって申請できますか。

多くの自治体で、申請日を基準に過去1年を見る形になっています。過去分をまとめて請求する制度ではありません。

該当しませんでした。ほかに使える制度はありますか。

高額介護サービス費、負担限度額認定、障害者控除対象者認定書、特別障害者手当、受領委任払いなどがあります。金額としてはこちらのほうが大きくなることがあります。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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