本ページはアフィリエイト広告を利用しています。制度の記載は一般的な説明であり、個別の適用はケアマネジャー・保険者にご確認ください。

住所は変わる。保険者は変わらない

親が施設に入り、住民票を施設の所在地に移す。このとき、介護保険の保険者(保険料を払い、給付を受ける先)は元の市区町村のままです。目黒区はこう説明しています。

特別養護老人ホームなどの介護保険施設に入所し、住所を施設の所在地に変更した場合は、住所変更前の市町村を保険者とする特例

出典:目黒区「介護保険の資格に関する特例(住所地特例制度・適用除外制度)」

これが「住所地特例」です。届出をしないと処理されません。

本ページは介護保険の資格に関する手続きの一般的な整理です。対象になる施設・届出先・様式は市区町村ごとに異なります。実際の手続きは、お住まいの市区町村の介護保険担当課にご確認ください。
このページの内容
  1. なぜこの特例があるのか
  2. 対象になる施設・ならない施設
  3. 届出が必要な3つの場面
  4. 何が変わって、何が変わらないか
  5. 空いた家をどうするか
  6. 状況ごとの考え方
  7. よくある取りこぼし
  8. 確認の順序
  9. 確認に使った一次情報
  10. よくある疑問

なぜこの特例があるのか

目黒区は目的をこう書いています。

施設所在地市区町村の介護費用の財政負担が重くなることを防ぐ

出典:目黒区の記載

施設が多い市区町村に、他の市区町村から入所者が集まると、その市区町村の介護給付費だけが膨らみます。だから「住所は移っても、保険者は元のまま」という仕組みにしています。

利用者から見ると、次のような意味を持ちます。

住所地特例が適用されると

項目どうなるか
住民票施設の所在地に移る
介護保険の保険者元の市区町村のまま
介護保険料元の市区町村に払う
被保険者証元の市区町村が発行する
手続きの窓口元の市区町村
要介護認定元の市区町村が行う

出典:目黒区の記載から整理。「住民票を移した先の役所に行っても手続きできない」ことがある、という点が実務上いちばん効きます。

対象になる施設・ならない施設

目黒区が挙げている対象施設は8種類です。

住所地特例の対象になる施設(目黒区の記載)

区分施設
介護保険施設介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)/介護老人保健施設/介護療養型医療施設/介護医療院
住まい系有料老人ホーム/養護老人ホーム/軽費老人ホーム(ケアハウス)/サービス付き高齢者向け住宅(有料老人ホームに該当するもの)

出典:目黒区「介護保険の資格に関する特例」。サービス付き高齢者向け住宅は「有料老人ホームに該当するもの」に限られる点に注意してください。

そして、対象にならない施設があります。

グループホームなどの地域密着型施設は住所地特例の対象外です

出典:目黒区の記載

ここが分かれ目です。グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は地域密着型サービスで、その市区町村の住民が使う前提の仕組みです。だから住所地特例の対象外になっています。入所先がどの区分かを、施設に確認してください。

届出が必要な3つの場面

目黒区が挙げている3つのケース

  1. 市区町村内から市区町村外の対象施設へ住所を異動する場合入所するとき。
  2. 対象施設間での異動の場合施設を移るとき。ここを忘れやすい。
  3. 対象施設から在宅への異動の場合退所して家に戻るとき。

2つめと3つめを忘れる人が多いです。入所のときは施設が案内してくれますが、施設を移るときや退所のときは、家族が自分で気づく必要があります。

何が変わって、何が変わらないか

住民票を移すと変わるもの(介護保険以外)

介護保険だけが「元のまま」で、ほかは移った先に変わるものがあります。これが混乱のもとです。後期高齢者医療にも住所地特例があり、扱いが介護保険と似ていますが別の制度です。窓口ごとに確認してください。

空いた家をどうするか

住所地特例の届出をするということは、実家が空くということです。手続きの話と同時に、家と物の問題が始まります。

空いた実家について、決めることになる順序

段階決めること
すぐ郵便物の転送/電気・ガス・水道をどうするか/戸締まりと通風
数か月家財をどうするか(残す・引き取る・処分する)
その先売るのか、貸すのか、置いておくのか
置いておく場合管理の負担と、固定資産税

家財の整理は、いちばん時間がかかります。本人が元気なうちに何を残すかを聞いておけると、あとが楽になります。

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状況ごとの考え方

グループホームに入る

住所地特例の対象外です。目黒区は「グループホームなどの地域密着型施設は住所地特例の対象外」としています。保険者が移ることになります。窓口で確認してください。

サービス付き高齢者向け住宅に入る

「有料老人ホームに該当するもの」かどうかで変わります。施設に確認したうえで、市区町村の窓口で扱いを聞いてください。

住民票を移さずに入所する

住所地特例の届出は不要です。ただし郵便物や通知の届け先を整理する必要があります。

施設を移ることになった

届出が必要な3つの場面の2つめです。忘れやすいので、移る前に窓口に連絡してください。

退所して家に戻る

3つめの場面です。これも届出が要ります。

複数の市区町村がからむ

元の市区町村が窓口です。移った先の役所では手続きできないことがあります。

よくある取りこぼし

施設を移るときに届出をしなかった

目黒区は施設間の異動も届出が必要としています。

移った先の役所に行ってしまった

保険者は元の市区町村です。手続きの窓口も元の市区町村になります。

グループホームでも同じだと思っていた

地域密着型施設は対象外です。

サ高住の区分を確認しなかった

「有料老人ホームに該当するもの」かどうかで扱いが変わります。

医療保険の手続きを忘れた

介護保険と後期高齢者医療は別の制度です。それぞれの窓口で確認してください。

確認の順序

入所が決まったら

  1. 施設に区分を聞く住所地特例の対象施設かどうか。グループホームは対象外。
  2. 住民票を移すか決める移さない選択もあります。
  3. 元の市区町村の介護保険担当課へ連絡する窓口は元の市区町村です。
  4. 届出を出す入所・施設間の異動・退所の3場面。
  5. 医療保険・年金・税の窓口も回る制度ごとに扱いが違います。
  6. 郵便物と公共料金を整理する実家が空きます。
  7. 家財をどうするか決めるいちばん時間がかかります。

確認に使った一次情報

よくある疑問

住民票を移さないといけませんか。

移さなければならないという決まりではありません。移した場合に住所地特例の届出が必要になります。移すかどうかは、郵便物・通知・選挙・税などを含めて検討してください。

保険料はどちらの市区町村に払いますか。

住所地特例が適用される場合、元の市区町村です。保険者が変わらないので、保険料も被保険者証も元の市区町村になります。

グループホームは対象外ですか。

目黒区は「グループホームなどの地域密着型施設は住所地特例の対象外です」としています。扱いは市区町村の説明で確認してください。

サービス付き高齢者向け住宅はどうなりますか。

「有料老人ホームに該当するもの」が対象とされています。該当するかどうかは施設に確認し、そのうえで市区町村の窓口で扱いを聞いてください。

届出をしないとどうなりますか。

保険者の扱いが正しく処理されず、保険料や給付の手続きで支障が出ることがあります。早めに市区町村の介護保険担当課に連絡してください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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