本ページはアフィリエイト広告を利用しています。制度の記載は一般的な説明であり、個別の適用はケアマネジャー・保険者にご確認ください。

全額を立て替えずに買える市区町村がある

介護保険で福祉用具を買うとき、原則はいったん全額を払って、あとから9割(負担割合により8割・7割)が戻ってくる「償還払い」です。ところが市区町村によっては、自己負担分だけを払えばよい「受領委任払い」を用意しています。ただし条件があり、市に登録された業者から買うことが前提です。

本ページは支払い方法の制度についての一般的な整理です。制度の有無・名称・対象・手続きは市区町村ごとに異なります。実際の手続きは、お住まいの市区町村の担当課にご確認ください。
このページの内容
  1. 償還払いと受領委任払い
  2. 要綱に書いてあること
  3. 登録業者からしか買えない
  4. 使える人の条件
  5. 手続きの流れ
  6. 状況ごとの考え方
  7. よくある取りこぼし
  8. 確認の順序
  9. 確認に使った一次情報
  10. よくある疑問

償還払いと受領委任払い

福祉用具購入費の支払い方の違い

償還払い(原則)受領委任払い
窓口で払う額いったん全額自己負担分だけ
残りの支払いあとから本人に払い戻し市から業者へ直接
用意するお金購入額の全部自己負担分だけ
どこでも使えるか使える制度がある市区町村で、登録業者から買う場合だけ

出典:昭島市介護保険福祉用具購入費受領委任払い実施要綱の記載から整理。制度の有無は市区町村ごとに異なります。

差が出るのは「最初に用意するお金」です。用具の種類によっては、いったんの立て替えが重くなります。それが理由で買えない、という事態を避けるための仕組みです。

要綱に書いてあること

この制度は、市区町村の要綱で決まっています。昭島市の要綱は、受領委任払いをこう定義しています。

登録業者に委任した場合において、市が当該登録業者に福祉用具購入費を支払うこと

出典:昭島市介護保険福祉用具購入費受領委任払い実施要綱 第2条

つまり、本人が受け取るはずの給付を業者に受け取ってもらう、という構造です。だから「受領を委任する」という名前になっています。住宅改修の受領委任払いと同じ考え方です。→ 受領委任払い

登録業者からしか買えない

ここがいちばん大事なところです。昭島市の要綱は、登録業者を次のように定義しています。

市長と協定を締結し、市に登録された(指定特定福祉用具購入業者)

出典:昭島市介護保険福祉用具購入費受領委任払い実施要綱 第2条

業者の区分

区分意味受領委任払いが使えるか
指定特定福祉用具販売事業者都道府県等の指定を受けた事業者。ここから買わないと保険給付そのものが出ない
登録業者そのうえで、市と協定を結んで市に登録した事業者使える
指定を受けていない販売店通販・量販店など保険給付の対象外

出典:昭島市の要綱の記載から整理。名称と登録の仕組みは市区町村ごとに異なります。

「介護保険が使える店」と「受領委任払いが使える店」は、同じではありません。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に、市の登録業者かどうかを確認してください。

使える人の条件

昭島市の要綱は、対象者の要件を2つ挙げています。

昭島市の要綱が挙げている対象者の要件

2つめの書き方に注意してください。「立て替えが難しいこと」が条件になっています。誰でも選べる支払い方法ではなく、必要な人のための仕組みという立て方です。市区町村によっては、所得や課税の状況を条件にしていることがあります。

保険料の滞納については、住宅改修の受領委任払いでも同じ条件が置かれていることが多い項目です。心当たりがあれば、先に納付状況を確認してください。

手続きの流れ

昭島市の要綱に沿った流れ

  1. ケアマネジャー・福祉用具専門相談員に相談するどの用具が必要か、選択制の対象かを整理する。借りるか買うか
  2. 市に受領委任払いの制度があるか確認する無い市区町村もあります。
  3. 登録業者かどうかを確認する市と協定を結んで登録されている業者に限られます。
  4. 用具を購入する自己負担分を業者に支払う。
  5. 申請書を出す「購入した福祉用具を確認できる書面」と「領収書」を添えて提出(昭島市の要綱 第4条)。
  6. 市が審査して支給決定する支給決定時に、市が登録業者へ購入費を支払う(同 第5条)。

申請の手続き自体は本人(または家族)が行います。業者が代行してくれることもありますが、書類の名義は本人です。

状況ごとの考え方

市に受領委任払いの制度がなかった

原則どおり償還払いになります。いったん全額を用意する必要があります。購入の時期を調整する、レンタルで対応できる種目かを見直す、といった検討になります。→ 借りるか買うか

買いたい業者が登録業者ではなかった

その業者から買うと受領委任払いは使えません。登録業者の一覧を市の窓口で確認できることがあります。同じ用具を扱う登録業者があるか、福祉用具専門相談員に聞いてください。

保険料の滞納がある

給付制限を受けていると対象外になります。まず納付相談をしてください。分割の相談に応じている市区町村があります。

急いで必要になった

先に買ってしまうと受領委任払いに切り替えられないことがあります。購入の前に市の窓口へ確認してください。

2024年から始まった選択制の対象種目だった

借りるか買うかを選べる種目があります。買う場合の支払い方として受領委任払いを検討することになります。→ 借りるか買うか

よくある取りこぼし

先に買ってから相談した

受領委任払いは購入の前に段取りする仕組みです。買ってしまうと償還払いになることがあります。

介護保険が使える店=登録業者だと思っていた

別です。指定特定福祉用具販売事業者であっても、市と協定を結んでいなければ受領委任払いは使えません。

保険料の納付状況を確認していなかった

滞納による給付制限があると対象外です。

領収書を捨てた

昭島市の要綱は申請に「領収書」を求めています。保管してください。

同じ年度に限度額を使い切っていた

福祉用具購入費には年度あたりの支給限度基準額があります。支払い方法の話とは別に、限度額を超えると全額自己負担です。ケアマネジャーに確認してください。

確認の順序

窓口で聞くこと

  1. 受領委任払いの制度があるか無い市区町村があります。
  2. 登録業者の一覧はあるか市に登録された業者からしか使えません。
  3. 対象者の条件は何か保険料の滞納、立て替えが難しいことなど。
  4. 申請はいつ出すのか購入の前か後か。市区町村で違います。
  5. 必要な書類は何か申請書・用具を確認できる書面・領収書など。
  6. 住宅改修でも同じ制度があるか受領委任払い

用具で埋まらない部分

福祉用具は「できないこと」を道具で補う仕組みです。道具では埋まらない部分は残ります。買い物や掃除、通院の付き添いなど、介護保険の枠に入らない用事がそれにあたります。

用具でも埋まらない部分がある

掃除や買い物、通院の付き添いなど、介護保険では頼めない用事を担う保険外のサービスがあります。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。面談・相談は無料。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

受領委任払いはどの市区町村にもありますか。

ありません。市区町村ごとの要綱で定める制度なので、置いていない市区町村があります。お住まいの市区町村の介護保険担当課にご確認ください。

通販で買った福祉用具も対象になりますか。

指定特定福祉用具販売事業者から購入しなければ、そもそも介護保険の給付対象になりません。受領委任払いはさらに、市に登録された業者であることが条件になります。

申請は買う前ですか、買った後ですか。

市区町村によって違います。昭島市の要綱では、申請書に「購入した福祉用具を確認できる書面」と「領収書」を添えるとされており、購入後の申請です。ただし受領委任払いを使うこと自体は購入前に業者と段取りする必要があります。先に市の窓口で確認してください。

保険料を滞納しているとどうなりますか。

給付制限を受けていると対象外です。昭島市の要綱は「介護保険料の滞納により給付制限を受けていないこと」を要件にしています。まず納付相談をしてください。

住宅改修の受領委任払いとは別の手続きですか。

別です。同じ「受領委任払い」という名前でも、要綱が別に定められていることがあります。住宅改修は使えるが福祉用具は使えない、という市区町村もあります。→ 受領委任払い

介護保険で頼めないことの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

関連する情報サイト