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順番が来るより先に、
こちらが持たなくなる

あと半年なのか、二年なのかは誰にも分かりません。分からないまま、今日も夜が来ます。在宅で限界まで粘って、介護している側が倒れてから施設が決まる——これは珍しい話ではありません。待つ期間をどう設計するかは、順番待ちと同じくらい現実的な課題です。

このページの内容
  1. 限度額を超えた分は全額自己負担
  2. 全部を外に出さなくていい。1つだけ選ぶ
  3. 手の増やし方には順番がある
  4. ショートに預けたのに、楽にならなかった人へ
  5. 気づきにくい限界のサイン
  6. 状況別の考え方
  7. よくある取りこぼし
  8. よくある疑問
  9. 一次情報

限度額を超えた分は全額自己負担

介護保険の居宅サービスには、月ごとの上限があります。介護保険法第43条の区分支給限度基準額です。要介護度ごとに上限が決まっていて、超えた分は全額自己負担になります。

ここは、知っておくと選択が変わる部分です。上限を超えて介護保険のサービスを足すと、超過分は10割負担になります。つまり、超えた先では保険内も保険外も同じ全額負担です。それなら、時間帯や内容を自由に選べる保険外のサービスを混ぜたほうが、同じ出費で欲しい手が入ることがあります。

いま限度額のどのあたりを使っているかは、ケアマネジャーが把握しています。聞けばその場で分かります。

全部を外に出さなくていい。1つだけ選ぶ

介護を丸ごと誰かに渡そうとすると、費用も段取りも大きくなって、結局何も変わりません。いちばん削れているものを1つだけ選んでください。

どれか1つでいい

  1. ① 夜が削れているなら、夜だけ夜間の見守りや排泄の対応を、週に1〜2回だけ外に出す。週に2回続けて眠れる日があるかどうかで、持つ期間が変わります。
  2. ② 通院で仕事を失いそうなら、付き添いだけ通院の付き添いは、介護保険の訪問介護では原則として対象外になる部分があります。介護保険で頼めないこと
  3. ③ 家が回らなくなっているなら、家事だけ本人以外のための調理・掃除・買い物は、介護保険の生活援助では頼めません。ここを外に出すと、介護そのものに使える時間が戻ります。
  4. ④ 自分が休めていないなら、ショートステイの回数ケアプランの組み直しで増やせる場合があります。増やせるかどうかは、限度額の残りと空き状況によります。ケアマネに聞いてください。

4つ全部やる必要はありません。1つやると、次の1つを考える余力が戻ります。

手の増やし方には順番がある

先にやるほど効くもの

やること効き方
1ケアマネに限度額の残りを聞くその場で分かる。残っていれば保険内で増やせる
2ショートステイを増やせるか聞くまとまった休みになる。空き状況次第
3老健を併願する特養より入りやすいことが多い。待機は続けられる
4保険外を1項目だけ入れる要介護度を問わず、必要な時間だけ頼める
5施設見学順番が近づいてからで間に合う

1と2は費用が増えないことがあります。先に確かめてから、3以降を考えてください。

老健に入っている間も、特養の申込みは続けられます。在宅で粘るより、施設から状況が伝わる分だけ判定に乗りやすくなることがあります。申し込み先を増やす

ショートに預けたのに、楽にならなかった人へ

失敗したのではありません。休み方が残っていないだけです。

預けた日に溜まった家事を片付けて、書類を書いて、次の手配の電話をして終わる。これでは、体は休んでいません。預ける日を作ったなら、その日は家事も手続きもしない、と決めてください。家事のほうを外に出すと、それができます。

もう1つ。帰ってきた翌日に状態が戻る(あるいは悪くなる)ことがあります。これも、預けたのが間違いだったということではありません。環境が変わった直後は、しばらく落ち着かないのが普通です。担当のケアマネと施設に、その様子をそのまま伝えてください。それも判定の材料になります。

気づきにくい限界のサイン

自分のことは、いちばん後回しになります。次のうち2つ以上当てはまるなら、いまが手を増やす時期です。

当てはまるものがあるか

4つ目に印がついた人へ。それは、あなたの人格の問題ではなく、限界の状態です。通知が特例入所で考慮する事情にも、心身の安全・安心の確保が困難であることが挙げられています。隠さずに、地域包括支援センターか市町村に話してください。要介護1・2でも申込みは断れない

状況別の考え方

限度額をすでに使い切っている

保険内で増やす余地はありません。超えた分は全額自己負担になるため、そこから先は、内容と時間を選べる保険外のほうが同じ出費で欲しい手が入ることがあります。

費用をかけたくないので、自分でやりきりたい

その判断自体は否定しません。ただ、介護している側が入院すると、その間の受け皿を急に探すことになります。そのときの費用と手間は、いま少し外に出す費用より大きくなりがちです。

他の家族が協力してくれない

説得に時間を使うより、外の手を1つ入れるほうが早いことがあります。そして、協力が得られない状態は、申込書に書ける事実です。書き方

本人が他人を家に入れるのを嫌がる

最初から長時間を頼まないでください。通院の付き添いや買い物など、家の中に入らない用事から始めると、受け入れられることがあります。

家が片付いていないので、人を呼べない

片付けてから呼ぶ必要はありません。介護のある家がそうなるのは当たり前のことで、来る側はそれを見慣れています。

よくある取りこぼし

限度額の残りを知らないまま我慢していた

ケアマネに聞けばその場で分かります。残っていれば、保険内で増やせます。

超えた分も1〜3割で済むと思っていた

区分支給限度基準額を超えた分は全額自己負担です(法第43条)。

特養が決まるまで何もしなかった

順番が来る時期は読めません。待てる体力を作ることが、結果的に入所までの期間を持たせます。

老健は特養が決まったら出るものだから意味がないと思っていた

老健に入っている間も特養の待機は続けられます。

介護保険で何でも頼めると思っていた

本人以外のための家事、通院の付き添いの一部などは対象外です。介護保険で頼めないこと

自分が倒れる前提を考えていなかった

介護している側が入院したときの受け皿を、先にケアマネと決めておいてください。

よくある疑問

保険外のサービスは、要介護認定がなくても頼めますか

介護保険の給付ではないので、認定の有無や区分を問いません。認定結果を待っている間でも、区分変更を申請中でも使えます。

1回だけ頼むこともできますか

できる事業者が多いです。通院の日だけ、法事の日だけ、という使い方をしている人がいます。まず、対応できる内容と時間を聞いてみてください。

保険外を使うと、特養の判定で不利になりませんか

不利にはなりません。通知が勘案事項に挙げているのは「居宅サービスの利用に関する状況」で、むしろ、使えるものを使っても在宅が厳しいという事実として伝わります。

ショートステイは何日まで使えますか

日数はケアプランと限度額の範囲で決まります。連続利用には別の制限もあるため、ケアマネに確認してください。

どこに相談すればいいか分かりません

担当のケアマネジャー、いなければ地域包括支援センターです。「何を頼めばいいか分からない」という状態のまま相談して構いません。整理するのが相手の仕事です。

このサイトは、特養の入所の決まり方を、条文と厚生労働省の通知で確かめて書いています。施設ごとの点数の付け方と、いま何番目かは、施設と市町村が持っている情報です。ここでは、その判定に何が使われるのかと、あなたの側から動かせる部分だけを書きます。

確認に使った一次情報

2026年9月15日に e-Gov法令検索と厚生労働省のページで確認した条文・通知です。点数の配点は施設と自治体が作る指針で決まるため、ここでは配点を書きません。判定に何が使われるかは、上の条文と通知で確かめられます。

今夜の分を、誰かに代わってもらえます

夜間の見守り、通院の付き添い、家事。家族でなくても任せられる部分だけを、必要な時間だけ頼めます。家が片付いていなくても構いませんし、要介護度も問いません。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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