本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する対応範囲は各社公式サイトの公表値です。

「大変です」は、判定の材料になりません

申込書の備考欄に「毎日本当に大変です」と書いた。それは嘘ではないし、実際その通りです。それでも順番は動きませんでした。言葉が足りなかったのではありません。判定は基準に当てはめて行われるので、当てはめられる形になっていなかっただけです。

このページの内容
  1. 判定に使われるのは3つだけ
  2. 書き方を変えるだけで材料になる
  3. 全部書かなくていい。10行で足ります
  4. あなたが書いた紙が施設に届く経路
  5. ★あなたの市のルールは、ここで変わる
  6. 要介護度そのものを上げる道
  7. 書き直したのに変わらなかった人へ
  8. 状況別の考え方
  9. よくある取りこぼし
  10. よくある疑問
  11. 一次情報

判定に使われるのは3つだけ

国の通知は、入所の必要性の高さを判断する基準について、勘案事項を具体的に説明しています。

勘案事項(通知 別紙3)

勘案事項通知の説明あなたが書くべきこと
介護の必要の程度「要介護度を勘案することが考えられる」認定結果そのもの。状態が重くなったなら区分変更申請
家族の状況「単身世帯か否か、同居家族が高齢又は病弱か否かなどを勘案することが考えられる」介護する人が誰で、何ができない状態か。年齢・持病・就労・同居か別居か
居宅サービスの利用に関する状況「その他の勘案事項」として通知が明記いま週に何をどれだけ使っているか。限度額をどこまで使っているか

平成26年12月12日 老高発1212第1号(2026年9月15日に厚生労働省のページで確認)。配点は施設と自治体の指針で違いますが、見る項目は共通しています。

逆に言えば、この3つに当てはまらない書き方は、どれだけ切実でも材料になりません。「つらい」「限界です」は、この3つのどれにも入らない言葉です。

書き方を変えるだけで材料になる

中身は同じです。形だけ変えます。

同じことを、判定に乗る形で書く

よくある書き方判定に乗る書き方
毎日本当に大変です直近1か月で夜間の起こされが週5回以上。1回あたり30〜60分の対応
目が離せません8/3・8/17・9/2に転倒。うち8/17は救急搬送
私も体がきついです介護者は68歳。高血圧で通院中。8月に自身が2日入院
仕事との両立が限界です直近3か月で介護のための欠勤11日。9月から時短勤務
サービスは使っていますデイ週3・ショート月7日。区分支給限度基準額の約9割を利用中
夜、徘徊します7月から夜間の外出企図が週2回。8/21は警察に保護された

左と右で、起きていることは同じです。右は、通知が挙げた3つの勘案事項に当てはめられます。

数字が正確である必要はありません。「週に5回くらい」「8月の中ごろ」で構いません。ゼロか1かが変わるのは、数字が書いてあるかどうかです。

全部書かなくていい。10行で足ります

いまから振り返って全部思い出そうとすると、手が止まります。直近1か月だけにしてください。

10行メモの作り方

  1. ① 日付と、起きたことだけを1行で「8/3 深夜2時 転倒 起こされる」。主語も助詞もいりません。文章にしようとした瞬間に手が止まるので、しないでください。
  2. ② 思い出せない日は飛ばす10行で十分です。抜けている日があっても、判定で不利にはなりません。空欄であることのほうが不利です。
  3. ③ 介護する側に起きたことも、同じ欄に混ぜて書く「8/20 私が発熱、それでも休めず」「9/1 欠勤3日目」。これは省令第7条第2項が勘案せよと書いた「家族等の状況」そのものです。遠慮して省く欄ではありません。
  4. ④ そのまま写す。清書しない申込書の特記事項・備考欄に、上から3〜5行。入りきらなければ別紙を添えて構いません。

あなたが書いた紙が施設に届く経路

申込書に書く以外に、もう1本、制度に組み込まれた経路があります。

「入所申込者の入所に際しては、その者に係る居宅介護支援事業者に対する照会等により、その者の心身の状況、生活歴、病歴、指定居宅サービス等の利用状況等の把握に努めなければならない
指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第7条第3項

施設の側に、ケアマネジャーへ照会して状況を把握する努力義務があります。だから、ケアマネに渡したメモは、あなたが施設に電話をかけ直さなくても届く可能性があります。

ケアマネに何度も言うのは気が引ける、と感じる人は多いです。けれど、これは遠慮の問題ではなく手続です。ケアマネは、あなたの家の状況を施設と市町村に渡す位置にいます。

あなたの市のルールは、ここで変わる

ここまでは、全国どこでも同じ部分です。省令と国の通知が決めているのは「何を勘案するか」までで、実際の点数の付け方・申込書の出し先・いつ評価するか・いつ失効するかは、自治体と施設が作る指針で決まります。

どれくらい違うのか、公表されているものを2つ並べます。

同じ制度でも、ここが違う

東京都大田区京都市
申込書の出し先区の窓口(地域包括支援センター・地域福祉課・介護保険課)/郵送は介護保険課各施設(担当のケアマネジャーを通じて提出)
優先度の評価年3回(7月・11月・翌年3月)指針による
申込みの有効期間評価実施月の翌月から1年間。1年以内に入所できない場合は再度申し込みが必要ページに記載なし
状況が変わったとき変更届(申込書と同じ様式)を提出様式4(入所申込変更(取下げ)届)を各施設に提出

2026年9月15日に大田区と京都市の公表ページで確認しました。これは2つの例です。あなたの市が同じとはかぎりません。

いちばん見落とされるのが、有効期間です。申し込んだまま放っておくと、期限が来て自動的に外れてしまう自治体があります。「ずっと待っているのに連絡が来ない」の一部は、これです。

自分の市のルールを、5分で調べる

  1. ① 検索する「(市町村名) 特養 入所指針」または「(市町村名) 特別養護老人ホーム 入所申込 優先度」自治体が指針をPDFで公表していることが多く、評価項目の一覧がそのまま載っています。
  2. ② 4つだけ確認する出し先はどこか/評価はいつか/有効期間はあるか/変更届の様式はあるか。点数の細かい配点まで読む必要はありません。
  3. ③ 見つからなければ電話する市町村の介護保険担当課に「特養の入所指針はありますか」と聞くだけです。国の通知が、自治体と関係団体が協議して指針を作り公表することを求めています。

国の通知(平成26年12月12日 老高発1212第1号)は、指針を関係自治体と関係団体が共同で作成することが適当であるとし、その作成・公表に関する留意事項を示しています。つまり、あなたの市にも指針がある可能性が高い、ということです。

要介護度そのものを上げる道

勘案事項の1つ目「介護の必要の程度」は、要介護度で見られます。状態が重くなっているのに区分が前のままなら、区分変更申請ができます。

要介護状態区分(認定省令 第1条第1項)

区分要介護認定等基準時間特養の対象
要介護132分以上50分未満特例入所のみ
要介護250分以上70分未満特例入所のみ
要介護370分以上90分未満対象
要介護490分以上110分未満対象
要介護5110分以上対象

2026年9月15日に e-Gov法令検索で確認しました。この「分」は実際の介護時間ではなく、介護の手間を時間に換算した値です。各号には「これに相当すると認められる状態」という括弧書きが付いており、時間だけで機械的に決まるものではありません。

認定調査では、できる日のことを答えてしまいがちです。調査の場で本人が普段よりしっかり受け答えする、というのはよくあることです。調査の前に、できない日のことを書いたメモを調査員に渡してください。ここでも、材料になるのは日付と回数です。

書き直したのに変わらなかった人へ

書き方が悪かったのではありません。次の工程が残っているだけです。

申込書は施設ごとに別です。1枚書き直しても、他の施設の判定は前の紙のままです。そして、申し込み先が1か所しかないなら、判定がいくら上がっても空きが出ないかぎり順番は来ません。次は、書く紙の枚数ではなく、出す先の数を増やす番です。申し込み先を増やす

状況別の考え方

備考欄が3行しかなくて、書ききれない

別紙を付けて構いません。「別紙のとおり」と書いて、10行メモをそのまま添えてください。様式に収めることより、事実が伝わることが優先です。

ケアマネに、そこまで言っていいのか分からない

省令第7条第3項が、施設からケアマネへの照会を前提にしています。ケアマネに伝わっていない情報は、施設が照会しても出てきません。言いにくいことほど先に渡してください。

認定調査のとき、本人が普段よりしっかりしてしまった

調査員に渡すメモを用意してください。できない日の日付と回数を書いたものです。調査当日の様子だけで区分が決まるわけではありません。

介護している自分の持病を書くのは大げさな気がする

通知は「同居家族が高齢又は病弱か否か」を例示しています。大げさではなく、通知が名指しで挙げている項目です。年齢と病名と通院中である事実を書いてください。

在宅サービスをまだ余らせている

先にケアプランを組み直してください。通知が勘案事項に挙げているのは「居宅サービスの利用に関する状況」です。使える分を使っていない状態は、在宅で足りていると読まれます。

よくある取りこぼし

気持ちを書けば伝わると思っていた

判定は基準に当てはめて行われます。当てはめられる形=日付・回数・時間です。

介護する側のことは書く欄ではないと思っていた

省令第7条第2項の勘案事項は「介護の必要の程度及び家族等の状況」です。後半が介護する側です。

備考欄を空欄で出した

空欄は「特に困っていない」と読まれます。3行でも書いてください。

申込書を出したあと、状況が変わっても放置していた

更新できます。電話1本で「状況が変わったので書き直したい」と伝えれば足ります。

1施設に書き直せば全部に伝わると思っていた

申込書は施設ごとです。更新も施設ごとに必要です。

要介護度は一度決まったら変わらないと思っていた

区分変更申請ができます。状態が重くなっているなら、待たずに申請してください。

よくある疑問

数字を盛ったほうが有利ですか

盛る必要はありませんし、盛らないでください。施設はケアマネにも照会します(省令第7条第3項)。食い違えば、全体の信用が下がります。実際に起きたことを、起きた回数のまま書いてください。

誰が書いてもいいのですか

申込者側が書くものです。本人が書けない場合は家族が書きます。ケアマネに代筆を頼むこともできますが、介護する側の事情は、あなたしか知りません。そこは自分で書いてください。

更新は何回でもできますか

回数の決まりはありません。ただし、毎月出すより、状況が実際に変わったときに出すほうが伝わります。

要介護3以上なら、書かなくても入れますか

要介護3は判定の対象になる条件で、入所の条件ではありません。同じ要介護3が何人も並んでいる中で、順番を決めているのが家族等の状況と居宅サービスの利用状況です。

待っている間、こちらが持ちません

書類を直すのと同時に、持たせる手を組んでください。待っている間をどう持たせるか

このサイトは、特養の入所の決まり方を、条文と厚生労働省の通知で確かめて書いています。施設ごとの点数の付け方と、いま何番目かは、施設と市町村が持っている情報です。ここでは、その判定に何が使われるのかと、あなたの側から動かせる部分だけを書きます。

確認に使った一次情報

2026年9月15日に e-Gov法令検索と厚生労働省のページで確認した条文・通知です。点数の配点は施設と自治体が作る指針で決まるため、ここでは配点を書きません。判定に何が使われるかは、上の条文と通知で確かめられます。

書類は直せます。今夜の分は、代わってもらえます

夜間の見守り、通院の付き添い、家事。家族でなくても任せられる部分だけを、必要な時間だけ頼めます。相談だけでも構いません。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。面談・相談は無料。広告(PR)を含みます。

特養の申し込みガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

関連する情報サイト