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食費と部屋代は、
申請しないかぎり下がりません

やっと順番が来たのに、費用の説明を聞いて手が止まった。年金では足りない気がする。ここで諦める前に、確かめてほしいことが1つあります。食費と部屋代の軽減は、条文上「申請して認定を受けた人」が対象です。黙っていても適用されません。

このページの内容
  1. 申請しないと始まらない
  2. 対象になるのは誰か
  3. 今日できること。申請は入所前でいい
  4. 金額がどう決まるか
  5. ショートステイにも効く
  6. 非課税ではないと言われた人へ
  7. 状況別の考え方
  8. よくある取りこぼし
  9. よくある疑問
  10. 一次情報

申請しないと始まらない

軽減の対象になる人を定めているのは、介護保険法施行規則第83条の5です。条文はこう書いています。

「法第五十一条の三第一項の厚生労働省令で定める要介護被保険者は、次のいずれかに該当していることにつき市町村の認定を受けている者…とする」
介護保険法施行規則 第83条の5

そして、その認定の受け方が次の条にあります。

「前条の規定による市町村の認定…を受けようとする要介護被保険者は、次に掲げる事項を記載した申請書を市町村に提出しなければならない
介護保険法施行規則 第83条の6

要件に当てはまっていても、申請していなければ対象になりません。施設が代わりに申請してくれるとはかぎりません。入所が決まってから慌てる項目ではなく、待っている間に済ませておける手続です。

対象になるのは誰か

規則第83条の5が挙げている条件は、大きく2つです。

軽減の対象になる条件

条件条文の書き方見落としやすい点
住民税が非課税であること「その属する世帯の世帯主及び全ての世帯員並びにその者の配偶者…が…市町村民税…が課されていない者」★配偶者は、世帯が別でも見ます。世帯分離をしても配偶者は外れません
預貯金等が一定額以下であること「当該要介護被保険者及びその者の配偶者が所有する現金、所得税…」本人だけでなく配偶者の資産も見ます。金額の基準は改定されます

2026年9月15日に e-Gov法令検索で確認しました。基準となる金額は厚生労働大臣が定めるもので改定されるため、いまの金額は市町村の介護保険担当課で確認してください。

配偶者が行方不明の場合や、配偶者からの暴力を受けた場合などは、条文がその配偶者を除いています。言い出しにくい事情でも、条文に書かれている例外です。市町村の窓口で伝えてください。

今日できること。申請は入所前でいい

待っている間に済ませる

  1. ① 市町村の介護保険担当課に電話し、「負担限度額の認定を申請したい」と言うこの一言で通じます。申請書の様式と必要書類を教えてもらえます。入所が決まっていなくても、ショートステイを使っているなら今から対象になり得ます。
  2. ② 通帳の写しを用意する資産の要件があるため、通帳等の写しを求められるのが通常です。本人と配偶者の分が必要になります。
  3. ③ 非課税かどうか分からなくても、まず出す該当するかどうかを自分で判定してから出す手続ではありません。判定するのは市町村です。出さないかぎり、判定もされません。
  4. ④ 認定証は毎年の更新が必要か、そのとき聞いておく運用は市町村によります。更新を忘れると、翌年から軽減が止まります。

金額がどう決まるか

支給される額は、介護保険法第51条の3第2項が計算の形で定めています。

特定入所者介護サービス費の額(法第51条の3第2項)

対象計算
第1号食費食費の基準費用額 − 食費の負担限度額
第2号居住費(居住又は滞在に要した費用)居住費の基準費用額 − 居住費の負担限度額

2026年9月15日に e-Gov法令検索で確認しました。基準費用額も負担限度額も厚生労働大臣が定める額で、改定されます。ここでは金額を書きません。金額は市町村の介護保険担当課と施設で確認してください。

負担限度額は、所得の段階によって変わります。だから「特養はいくら」という一律の答えはありません。同じ施設の同じ部屋でも、認定を受けているかどうかで実際に払う額が変わります。

部屋の種類でも変わります。ユニット型の個室と多床室では居住費の基準費用額が違います。申し込む前に、どの部屋の話をしているのかを施設に確かめてください。

ショートステイにも効く

法第51条の3第1項は、対象となるサービスを6つ挙げています。そのなかに短期入所生活介護と短期入所療養介護=ショートステイが含まれています。

対象になるサービス(法第51条の3第1項各号)

待っている間にショートステイを増やすと、費用が心配になります。認定を先に取っておけば、その分の食費と滞在費も軽くなります。待っている間をどう持たせるか

非課税ではないと言われた人へ

この制度に当てはまらなくても、費用の話が終わったわけではありません。

介護サービス費の自己負担には、高額介護サービス費という別の仕組みがあります。これは食費・居住費ではなく、介護サービスの自己負担が対象です。制度が違うので、負担限度額の認定に落ちても、こちらは別に判断されます。市町村の介護保険担当課で、両方を聞いてください。

状況別の考え方

本人は年金だけ。同居の子どもに収入がある

世帯の全員が非課税であることが条件なので、同居の子どもの課税状況が効きます。世帯を分けることで扱いが変わる場合がありますが、配偶者は世帯が別でも外れません(規則83条の5)。市町村の窓口で、いまの世帯の状況をそのまま話して確認してください。

配偶者と別居している

条文は、世帯が別でも配偶者を見ると定めています。ただし、行方不明の場合や暴力を受けた場合などは、条文がその配偶者を除いています。

入所が決まってから申請すればいいと思っていた

入所前でも申請できます。ショートステイを使っているなら、いまから効きます。決まってからだと、最初の請求に間に合わないことがあります。

預貯金の額を書くのに抵抗がある

資産の要件が条文に書かれているため、避けて通れません。ただ、申告した内容は軽減の判定にだけ使われます。書かなければ、軽減も受けられません。

認定証はもらったが、施設に出し忘れていた

施設に提示していないと、軽減後の請求になりません。入所時とショートステイの利用時に、毎回提示してください。

よくある取りこぼし

要件に当てはまれば自動で軽減されると思っていた

規則第83条の6が、申請書の提出を求めています。申請しなければ認定されません。

入所が決まってから申請するものだと思っていた

入所前でも申請できます。ショートステイも対象です。

世帯分離すれば通ると思っていた

配偶者は、世帯が別でも見ます。条文にそう書かれています。

預貯金は見られないと思っていた

本人と配偶者の資産が要件に入っています。

更新を忘れていた

運用は市町村によりますが、更新を落とすと軽減が止まります。申請のときに更新の時期を聞いておいてください。

高額介護サービス費と同じものだと思っていた

別の制度です。負担限度額は食費と居住費、高額介護サービス費は介護サービスの自己負担が対象です。

よくある疑問

申請してから認定までどれくらいかかりますか

市町村によります。1〜2週間程度で認定証が届く例が多いですが、確認してください。入所日に間に合わせたいなら、早めに出しておくほうが確実です。

落ちたらもう申請できませんか

状況が変われば再度申請できます。課税状況や資産の状況は年によって変わります。

施設が代わりに申請してくれますか

手続を手伝ってくれる施設はありますが、申請は本人(家族)が行うのが原則です。

いくらになるか、ここで分かりますか

ここでは金額を書きません。基準費用額も負担限度額も厚生労働大臣が定める額で改定されるためです。所得の段階と部屋の種類が決まれば、市町村と施設が具体的な額を出せます。

待っている間の費用が心配です

ショートステイも軽減の対象です。先に認定を取っておくほうが、待つ期間の負担が軽くなります。→ 待っている間をどう持たせるか

このサイトは、特養の入所の決まり方を、条文と厚生労働省の通知で確かめて書いています。施設ごとの点数の付け方と、いま何番目かは、施設と市町村が持っている情報です。ここでは、その判定に何が使われるのかと、あなたの側から動かせる部分だけを書きます。

確認に使った一次情報

2026年9月15日に e-Gov法令検索と厚生労働省のページで確認した条文・通知です。点数の配点は施設と自治体が作る指針で決まるため、ここでは配点を書きません。判定に何が使われるかは、上の条文と通知で確かめられます。

費用を抑えることと、手を増やすことは、別に考えられます

通院の付き添いや家事など、介護保険の枠の外になる用事があります。保険外なら必要な時間だけ、必要な日だけ頼めます。相談だけでも構いません。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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