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ヘルパーは頼めるのに、食事代は出ない

「介護保険を使っているのに、配食サービスは全額自己負担だと言われた」。よくある行き違いです。実際には配食が制度の外にあるのではなく、「配る仕組み」と「食べ物そのもの」が別扱いになっているのが理由です。厚生労働省の資料に書いてある区分から整理します。

本ページは配食に関する制度の一般的な整理です。助成の有無・対象・自己負担額・回数は市区町村ごとに異なり、年度ごとに改定されます。実際の利用は、担当のケアマネジャーと、お住まいの市区町村の高齢福祉担当窓口にご確認ください。治療のための食事制限は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。
このページの内容
  1. 配食は制度のどこにあるか
  2. 食事代が対象外である理由
  3. 保険で出る部分と出ない部分の境目
  4. 市区町村によって扱いが違う
  5. 頼むときに確かめること
  6. 食事の区分の呼び方
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

配食は制度のどこにあるか

厚生労働省の老健局が出している資料は、介護予防・日常生活支援総合事業の中身をこう分けています。

その他の生活支援サービスは、①栄養改善を目的とした配食や、②住民ボランティア等が行う見守り、③訪問型サービス、通所型サービスに準じる自立支援に資する生活支援からなる。

配食は「その他の生活支援サービス」という枠に入っています。訪問介護(ホームヘルプ)や通所介護(デイサービス)とは別の枠です。実施主体としては「弁当業者等」「任意団体、介護事業所」が挙げられています。

ここが最初の分かれ目です。配食は、介護保険の「サービス」を提供する事業者ではなく、弁当業者が担っていることが前提になっています。だから、ケアマネジャーに聞いても「うちで手配するものではない」という答えになることがあります。

食事代が対象外である理由

同じ資料に、費用の扱いがはっきり書かれています。

食事代などの実費は報酬の対象外(利用者負担)

短い一文ですが、これが答えです。介護保険が払うのは「サービスを提供する手間」に対してであって、「物」に対してではありません。食材費・調理費は物の代金なので、利用者が払います。

同じ考え方が、施設の食費、おむつ代、日用品代にも当てはまります。「介護保険を使っているのに実費を請求された」と感じる場面の多くは、この線引きで説明がつきます。

介護保険が払う部分と、自分が払う部分

保険の対象自己負担(実費)
ヘルパーが調理を手伝う○ 訪問介護の身体介護・生活援助食材費
弁当が届く×弁当の代金
施設で食事を出す×(食事の提供そのもの)食費
自治体が配食を助成する介護保険とは別の財源助成後の差額

この表は考え方の整理です。実際の請求区分は事業者と保険者に確認してください。

保険で出る部分と出ない部分の境目

配食の周りには、保険で頼める部分が残っています。ここを取りこぼしている家庭が多くあります。

配食と組み合わせられること

配食そのものは自費でも、その前後は保険で埋められることがあります。ケアマネジャーに「配食を使うので、その前後を組み直したい」と伝えてください。

届いた弁当を温めて、食卓に出す

訪問介護の生活援助として頼める場合があります。本人が電子レンジを扱えないときに効きます。ケアプランに入るかはケアマネジャーの判断です。

食べたあとの片づけ・ごみ出し

同じく生活援助の範囲で相談できます。容器の返却が必要なタイプの弁当では、ここが問題になります。

食事の様子を見て、食べられているか確認する

訪問時の観察として行われます。食べ残しが続いていることに最初に気づくのは、たいていヘルパーです。

買い物代行で食材を買ってきてもらう

生活援助で頼めます。ただし食材費は自己負担です。配食と併用して、費用を抑える組み方があります。

市区町村によって扱いが違う

介護保険から出ない一方で、市区町村が独自に配食を助成していることがあります。財源も制度も介護保険とは別です。

だから「介護保険では出ない」と「どこからも出ない」は違います。介護保険の窓口で断られても、高齢福祉の窓口に別の制度があることがあります。誰が対象で何が確認されるかは自治体の助成は誰が対象かにまとめました。

頼むときに確かめること

配食を頼む前に確認すること

食事の区分の呼び方

厚生労働省の資料が使っている、食事の区分の呼び方

呼び方(原文)中身頼むときに伝えること
栄養素等調整食「エネルギー量、たんぱく質量、食塩相当量を1つ又は複数調整した食」どの数値をいくつに調整するのか。主治医・管理栄養士の指示があれば、その値を正確に伝える
物性等調整食「ミキサーを使ったペースト・ムース食や、ソフト食又は軟菜」噛む力と飲み込む力。とろみの必要性
(区分なし)上記に当たらない一般的な食事好み・量・アレルギー

事業者のサイトでは「制限食」「介護食」「やわらか食」など呼び方がばらばらですが、国の資料はこの2つの言葉で整理しています。この言葉で聞くと話が通じます。

確認の順序

順番を間違えると、二度手間になります。介護保険の窓口ではなく、高齢福祉の窓口から始めてください。

配食にたどり着くまでの順序

  1. 市区町村の高齢福祉担当に電話する「高齢者向けの配食の助成はありますか」と聞きます。介護保険担当とは窓口が別です。
  2. 助成の対象条件を聞く年齢、ひとり暮らしかどうか、介護度、所得。条件は市区町村ごとに違います。
  3. 対象なら申請の手順と、使える事業者を聞く登録された事業者からしか選べない場合があります。
  4. 対象外なら、民間の配食を比べるこのとき見るのは値段だけではありません。栄養の調整ができるか、安否確認があるか。
  5. ケアマネジャーに配食を入れることを伝える前後の生活援助を組み直せることがあります。
  6. 主治医の指示がある場合は、その内容を事業者に正確に伝える「塩分控えめ」ではなく、指示された数値のまま伝えてください。

なぜ介護保険から出ないのか自治体の助成は誰が対象か安否確認はどこまでやってくれるかアレルギー表示は義務か制限の種類嚥下対応

栄養価を管理した食事を、必要な日だけ届けてもらう

エネルギー・たんぱく質・食塩相当量の数値は公式サイトで確認できます。冷凍なので、必要な日だけ使えます。

掲載する価格・栄養価は各社公式サイトの公表値です。治療用の食事は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

ケアマネジャーに配食を手配してもらえますか。

配食は介護保険のサービスではないため、ケアプランに位置づける形にはなりません。ただし地域の配食事業者や自治体の助成について情報を持っていることが多いので、相談する価値はあります。

要介護認定がないと配食は使えませんか。

民間の配食は誰でも使えます。自治体の助成は条件が設けられていることが多く、要支援・要介護の認定が条件になっている市区町村もあります。窓口で確認してください。

介護保険の限度額を使い切っています。配食は影響しますか。

配食は介護保険の給付ではないため、区分支給限度基準額には影響しません。限度額を使い切っている家庭ほど、配食で埋める意味があります。

ヘルパーに弁当を買ってきてもらうのと、配食はどちらが安いですか。

買い物代行はサービスとして保険の対象になり、弁当代は実費です。配食は全額実費です。どちらが安いかは頻度と距離によります。ケアマネジャーに両方の見積もりを出してもらってください。

食費が家計を圧迫しています。ほかに使える制度はありますか。

施設に入っている場合は食費・居住費が下がる別の認定があります。在宅の場合は市区町村の高齢福祉担当に、生活支援に関する制度をまとめて聞いてください。

配食を毎日にすると高くつきます。減らす方法はありますか。

冷凍で届くタイプは、まとめて受け取って必要な日だけ使えます。毎日届くタイプは安否確認を兼ねるかわりに融通が利きません。安否確認はどこまでやってくれるかで違いを整理しています。

制限食・介護食の宅配ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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