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表示が無い弁当がある。それは違反とは限らない

宅配で届いた弁当に原材料もアレルギーの表示も無い——これは珍しいことではありません。食品表示の義務は「どういう売られ方をしたか」で変わるためです。制度の側から整理して、表示が無いときに何を確かめればよいのかを示します。

本ページは配食に関する制度の一般的な整理です。助成の有無・対象・自己負担額・回数は市区町村ごとに異なり、年度ごとに改定されます。実際の利用は、担当のケアマネジャーと、お住まいの市区町村の高齢福祉担当窓口にご確認ください。治療のための食事制限は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。
このページの内容
  1. 表示の義務は売り方で変わる
  2. 宅配弁当で表示が無いことがある理由
  3. 表示が必要とされる特定の原材料
  4. 表示が無いときに聞くこと
  5. 栄養の表示はどうか
  6. 事業者の管理体制を見る
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

表示の義務は売り方で変わる

食品の表示は食品表示法にもとづいて定められています。ここで押さえておくべきなのは、包装された加工食品として売られる場合と、その場で作って売る場合とで、求められる表示が違うという点です。

売られ方と、表示の扱い

売られ方表示の扱い
容器包装された加工食品スーパーの弁当、冷凍の宅配食原材料名・アレルゲン・消費期限などの表示が求められる
その場で作って、その場で売る店頭で詰めた弁当、対面販売包装された加工食品と同じ扱いにはならない
飲食店で出す料理レストラン、給食食品表示法による表示の対象ではない

この表は考え方の整理です。個別の商品がどれに当たるかは、消費者庁の食品表示の説明と、販売している事業者に確認してください。

宅配の弁当は、この境目にあります。冷凍で包装されて届くものと、その日に作って手渡しされるものとでは、扱いが変わりえます。

宅配弁当で表示が無いことがある理由

毎日届く手渡しタイプの弁当に表示が無い場合、事業者が手を抜いているとは限りません。制度上、包装された加工食品と同じ表示が求められる形になっていないことがあるためです。

一方で、表示の義務が無いことと、情報が無いことは別です。アレルギーがある人にとっては、義務かどうかは関係がありません。必要なのは中身の情報です。

だから聞き方を変えます。「表示はありますか」ではなく「この献立に◯◯は使われていますか」と聞いてください。事業者は献立表を持っています。

表示が必要とされる特定の原材料

食物アレルギーの表示については、健康被害が多い、または症状が重篤になりやすいものが特定の原材料として定められ、表示が義務づけられているものと、表示が推奨されているものに分かれています。

ここで具体的な品目を並べることはしません。対象の品目は改定されるため、その時点の最新を消費者庁で確認するのが確実です。下の一次情報の欄にリンクを置いています。

そのうえで、実務として覚えておくとよいのは次の点です。

アレルギーで見落とされやすいところ

「使っていません」と「入っていません」は違う

同じ調理場で別の料理を作っていれば、混入の可能性は残ります。「同じ厨房で扱っていますか」まで聞いてください。

調味料に入っている

しょうゆ、みそ、だし、ドレッシング。主な材料ではなく調味料に含まれることがあります。

献立が週替わりで変わる

最初に確認した献立と、翌週の献立は別です。毎週の献立表をもらえるかを聞いてください。

代替の食材に変わっていることがある

仕入れの都合で材料が差し替わることがあります。変更があったときに知らせてもらえるかを確認してください。

表示が無いときに聞くこと

事業者に確認する順序

  1. 献立表をもらえるか聞く1週間ぶん、または1か月ぶんの献立が事前に出る事業者があります。
  2. 特定の食材について、使用の有無を聞く避けたいものを具体的に挙げて、「使われていますか」と聞きます。
  3. 同じ厨房で扱っているかを聞く混入の可能性についての答えが、いちばん事業者の姿勢が出ます。
  4. 献立が変わったときの連絡方法を聞く材料の差し替えがあったときに知らせてもらえるか。
  5. 除去食に対応できるか聞く対応できる事業者と、できない事業者があります。できない場合は、その食材の日だけ別の食事にします。
  6. 医師の指示がある場合は、その内容を伝える厚生労働省のガイドラインにも、栄養食事指導を受けている場合は「その内容を正確に伝えること」という記述があります。

栄養の表示はどうか

塩分やたんぱく質を制限している場合、必要なのはアレルギー表示ではなく栄養成分の数値です。ここは制度ではなく、事業者の姿勢で差が出ます。

厚生労働省の資料が使っている、食事の区分の呼び方

呼び方(原文)中身頼むときに伝えること
栄養素等調整食「エネルギー量、たんぱく質量、食塩相当量を1つ又は複数調整した食」どの数値をいくつに調整するのか。主治医・管理栄養士の指示があれば、その値を正確に伝える
物性等調整食「ミキサーを使ったペースト・ムース食や、ソフト食又は軟菜」噛む力と飲み込む力。とろみの必要性
(区分なし)上記に当たらない一般的な食事好み・量・アレルギー

事業者のサイトでは「制限食」「介護食」「やわらか食」など呼び方がばらばらですが、国の資料はこの2つの言葉で整理しています。この言葉で聞くと話が通じます。

厚生労働省のガイドラインは、一定の規模以上の事業者が栄養素等調整食や物性等調整食を出す場合について、次のように書いています。

継続的な提供食数がおおむね1回100食以上又は1日250食以上の事業者であって、提供食数の全部又は一部が栄養素等調整食又は物性等調整食であるものにおける当該食種の献立作成は、管理栄養士又は栄養士が担当(監修を含む。)する。

この一文は使えます。「献立は管理栄養士が作っていますか」と聞いてよい根拠になるからです。答えられない事業者に、制限のある食事を任せるのは避けてください。

事業者の管理体制を見る

ガイドラインには衛生についての記述もあります。

事業者は配達に至るまでの衛生管理について、食品衛生法等の関係法令を遵守するとともに、大量調理施設衛生管理マニュアルの趣旨を踏まえ、衛生管理の徹底を図ることが重要である。

高齢者は食中毒が重症化しやすく、ここは値段より優先します。とくに置き配で受け取る場合、届いてから食べるまでの時間と温度が問題になります。

受け取り方で確認すること

確認の順序

食べる人に合う配食かを確かめる順序

なぜ介護保険から出ないのか自治体の助成は誰が対象か安否確認はどこまでやってくれるかアレルギー表示は義務か制限の種類嚥下対応

栄養価の数値が公開されている食事を選ぶ

エネルギー・たんぱく質・食塩相当量が献立ごとに示されています。主治医の指示がある場合は、その数値と照らして確認できます。

掲載する価格・栄養価は各社公式サイトの公表値です。治療用の食事は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

表示が無い弁当は法律違反ですか。

そうとは限りません。食品表示の義務は売られ方によって変わります。気になる場合は、事業者に直接どういう扱いの商品かを聞いてください。

アレルギーの対象品目はどこで確認できますか。

消費者庁の食品表示のページで確認できます。対象品目は改定されることがあるため、その時点の最新を見てください。

除去食に対応してくれる事業者はありますか。

対応の可否は事業者によります。対応できない場合でも、献立表があればその食材の日だけ避けるという使い方ができます。

塩分の数値が書いていません。聞いてもよいですか。

聞いて構いません。栄養素等調整食を出している事業者であれば数値を持っています。答えられない場合は、制限のある食事には向きません。

届いた弁当をすぐ食べられないときはどうしますか。

商品によって保存の方法が違います。冷蔵か冷凍か、いつまでに食べるかを事業者に確認してください。自己判断で置いておかないでください。

食中毒が心配です。何を見ればよいですか。

届く時間帯、保冷の方法、受け取ってから食べるまでの時間の3つです。置き配で夏場に長時間置かれる形は避けてください。

制限食・介護食の宅配ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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