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「見守り付き」の中身は、事業者ごとに違う

高齢者向けの配食には「安否確認」「見守り」がうたわれます。ところがその中身に共通の決まりはありません。厚生労働省が配食事業者向けに出しているガイドラインには、栄養管理のことは細かく書かれている一方で、安否確認についての基準は書かれていません。だから契約前に自分で確かめる必要があります。

本ページは配食に関する制度の一般的な整理です。助成の有無・対象・自己負担額・回数は市区町村ごとに異なり、年度ごとに改定されます。実際の利用は、担当のケアマネジャーと、お住まいの市区町村の高齢福祉担当窓口にご確認ください。治療のための食事制限は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。
このページの内容
  1. 国のガイドラインに書いてあること
  2. 書かれていないこと
  3. 事業者によって何が違うか
  4. 契約前に聞くこと
  5. 応答がなかったときの手順
  6. ほかの見守りと組み合わせる
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

国のガイドラインに書いてあること

厚生労働省は「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を出しています。ここに書かれているのは、主に栄養と衛生です。

継続的な提供食数がおおむね1回100食以上又は1日250食以上の事業者であって、提供食数の全部又は一部が栄養素等調整食又は物性等調整食であるものにおける当該食種の献立作成は、管理栄養士又は栄養士が担当(監修を含む。)する。

事業者は配達に至るまでの衛生管理について、食品衛生法等の関係法令を遵守するとともに、大量調理施設衛生管理マニュアルの趣旨を踏まえ、衛生管理の徹底を図ることが重要である。

利用者の状況把握についても記述があります。

当該利用者のアセスメントを行う際、事業者は利用者等に対し、当該利用者等の同意の下、別紙2を参考に確認を行う。

そして、事業者向けのリーフレットには次の一文があります。

かかりつけ医療機関、自治体等への相談を利用者に提案する等、適切な支援につなげる対応をとります

書かれていないこと

ここが本題です。ガイドラインには、安否確認をどう行うかの基準がありません。

「毎回手渡しする」「応答がなければ何分待つ」「誰に連絡する」といった手順は、国が決めているものではなく、事業者と自治体がそれぞれ決めています。

だから「見守り付き」という言葉だけでは、次のことが分かりません。

「見守り付き」と書かれていても分からないこと

基準が無いということは、聞けば事業者ごとに違う答えが返ってくるということです。これは欠点ではなく、比べる材料になります。

事業者によって何が違うか

配達の形と、安否確認の実質

配達の形安否確認の実質向いている状況
毎日、決まった時間に手渡し毎日、顔を見る。いちばん確実ひとり暮らしで、日中も在宅
毎日、玄関前に置く受け取られたかは翌日分かる在宅していない時間がある
週に数回、冷凍でまとめて配達日以外は見ていない家族や他のサービスが入っている
宅配便で冷凍を送る安否確認は無い食事の確保が目的。見守りは別に組む

「毎日手渡し」以外は、安否確認としては穴があります。穴の部分を誰が埋めるかを、先に決めてください。

費用と確実さは反対を向きます。毎日手渡しは確実ですが、その日に在宅していないと成り立ちません。冷凍のまとめ届けは融通が利きますが、見守りにはなりません。どちらかを選ぶのではなく、組み合わせて穴を埋めるほうが現実的です。

契約前に聞くこと

事業者に確認する順序

  1. 手渡しか、置き配か「本人に手渡しますか」と直接聞いてください。「見守り付き」の一言では分かりません。
  2. 応答がなかったときの手順何分待つか、何回呼ぶか、次に誰へ連絡するか。ここを説明できる事業者は信頼できます。
  3. 緊急連絡先を何件まで登録できるか1件しか登録できないと、その人が出られないときに止まります。複数登録できるかを聞いてください。
  4. 配達しない日はいつか土日、祝日、年末年始。止まる日ほど事故が起きやすいので、そこを誰が見るかを決めます。
  5. 前回の食事が残っていたときの扱い手つかずの弁当が残っているのは、体調が変わったサインです。報告してもらえるかを聞いてください。
  6. 記録を家族が見られるか配達記録が共有されると、離れて暮らす家族が状況をつかめます。

応答がなかったときの手順

事業者に手順があっても、連絡を受ける側の準備ができていないと止まります。家族の側でも決めておくことがあります。

先に決めておくこと

配食の安否確認は「気づく仕組み」であって、「対応する仕組み」ではありません。気づいたあとを誰がやるかを、先に決めておいてください。

連絡が来たとき、誰が最初に動くか

遠方の家族が第一連絡先になっていると、駆けつけるまでに時間がかかります。近くに住む人・親族・友人を1人でも登録できないかを検討してください。

家に入る手段があるか

鍵を預けている人がいるか。管理人や大家に連絡がつくか。ここが無いと、連絡が来ても中を確認できません。

誰に連絡すれば状況が分かるか

ケアマネジャー、地域包括支援センター、訪問しているヘルパーの事業所。電話番号を1枚の紙にまとめて、冷蔵庫に貼っておいてください。

持病と服薬の情報がまとまっているか

救急が入ったときに要ります。お薬手帳の写しと、かかりつけ医の連絡先を同じ紙に。

ほかの見守りと組み合わせる

配食が止まる日を、別の手段で埋めます。組み合わせの選択肢は、市区町村によって用意されているものが違います。

ここで大事なのは、手段を増やすことではなく、途切れる日を無くすことです。毎日手渡しの配食があっても、土日に止まるなら週2日の空白が生まれます。そこに別の手段を1つ当てれば済みます。

確認の順序

市区町村の高齢福祉担当に聞くこと

なぜ介護保険から出ないのか自治体の助成は誰が対象か安否確認はどこまでやってくれるかアレルギー表示は義務か制限の種類嚥下対応

配達の来ない日を、冷凍でまかなう

冷凍でまとめて届くタイプは、配達が止まる土日や年末年始にも備えられます。内容と栄養価は公式サイトで確認できます。

掲載する価格・栄養価は各社公式サイトの公表値です。治療用の食事は必ず主治医・管理栄養士の指示に従ってください。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

「見守り付き」と書いてあれば手渡しですか。

そうとは限りません。置き配でも「見守り」と表現している例があります。契約前に「本人に手渡しますか」と直接確認してください。

配食の事業者に、体調の相談をしてもよいですか。

厚生労働省のリーフレットには、事業者が「かかりつけ医療機関、自治体等への相談を利用者に提案する」という記述があります。専門的な判断は医療機関になりますが、気づいたことを伝えておく意味はあります。

安否確認の記録は残りますか。

事業者によります。記録が残り、家族が見られる形になっているかを確認してください。

応答がなかったとき、事業者は家に入れますか。

通常は入れません。鍵を預かる仕組みがあるかは事業者と自治体によります。入れない前提で、誰が確認に行くかを決めておいてください。

冷凍のまとめ届けだと、見守りにはなりませんか。

配達日以外は見ていないことになります。食事の確保としては有効なので、見守りは別の手段で組むという考え方をしてください。

配食を断られることはありますか。

配達区域外、受け取りの体制が整わない、食事の制限に対応できない、といった理由で受けられないことがあります。断られた理由を聞いて、別の事業者に当たってください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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